このたび、「持続可能な食の未来へ 日本の料理人・シェフのサステナビリティ・マニフェスト:2030年へ向けた17の指針」(以下「シェフズ・サステナビリティ・マニフェスト」)が公開されましたのでお知らせいたします。
本マニフェストは、同協議会の「旧消費者へのアプローチ勉強会」における議論の成果の一つとして策定されたもので、外食市場の約8割を占める中小企業・個人経営のレストランやシェフの皆様が、持続可能な取り組みを推進し、消費者の関心を高め、行動変容を促すための“実践的な指針”となることを目指しています。マニフェストは、画一的なルールではなく、多様な考え方やアプローチを尊重しながら、シェフ自身が自ら考え、日々の現場で実践できるよう意図された内容となっており、以下の4つの主要テーマに基づく17の指針で構成されています。
■ 主なテーマと内容
- 食文化の継承と多様性:日本の伝統料理や郷土料理の理解・表現、世界の食文化との融合、料理を通じた人とのつながり
- 調達:生産者の支援、地元産・旬の食材の活用、健康な土壌で育った農産物、絶滅危惧種等の回避、水産・畜産の倫理的調達、植物性食品の積極的活用、人権と環境に配慮したサプライチェーン
- 環境:エネルギー使用の削減、カーボンフットプリントの削減、食品ロスの削減、リサイクル・再利用の推進、生物多様性の保全
- 社会:誰もが安心して働ける職場環境の整備、健康と地球環境に配慮した食事の提供、栄養バランスのとれたメニューの推進、リーダーシップとパートナーシップによる意識啓発
本マニフェストは、シェフの皆様がサステナビリティの担い手として産地や社会とのつながりを深め、食の背景にある価値や課題を伝える「ハブ」としての役割を果たすことを後押しするものです。また、消費者にとっても、レストランを通じてサステナブルな取り組みに触れるきっかけとなり、日々の食の選択が未来の社会に与える影響への気づきや行動変容につながることが期待されます。本マニフェストの全文は、サステナブルレストラン推進WT(SRAWT)のウェブサイトにてご覧いただけます。ぜひご一読いただき、持続可能な食の未来に向けた実践の一助としてご活用いただければ幸いです。